立ち返る時間

私は人生において2つの基軸を持っています。そこに人生を捧げてきた諸先達と比較するととるに足らないものですが、一つは歯科医学と臨床経験。もう一つは、経営学と起業家としての経験です。それらを重ね合わせながら、どのような社会的価値を生むか考え続けることが私の日常であり、今の人生そのものです。

UCLAを卒業してからの3年間は、実践的なinputを抜きにすると、outputに力を入れてきました。その結果、今のWHITE CROSSがあります。しかしながらここ最近、これまで繰り返し学んできたはずのことを見返すために、古典的なビジネス書を読み直しています。

面白い事に、昔徹底的に学んだはず事でも、人生のステージが変わる事によって、学びの内容・質が変わってきます。正直、UCLA在学中は、書籍や教室で教えられる事が、実際にそのまま使えるとも思っておらず、畳の上の水練だと思っていました。しかしながら、卒業して3年が経ち、ふとした時にそこに立ち返り判断基準とする自分がいます。

歯科医学にしても、経営学にしても、先人たちの知の蓄積には美しいものがあります。また、歯科にせよ経営にせよ、真剣に取り組んできた先達の職業人としての美しさには、時として感動を覚えます。

歯界展望に掲載いただきました

現在、尊敬している先生からいただきましたご縁で、歯界展望にて「日本歯科医療への提言 The Potential for Japanese Dentistry in the Future」というタイトルで年間連載をさせていただいております。

その「#5_地域包括ケアシステムに求められる歯科医療」を2018年8月号に掲載いただきました。

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#1_日本のこれから

#2_医療・歯科医療のこれから

#3_地域包括ケアシステムと歯科衛生機能

#4_地域包括ケアシステムに活きる歯科医院

#5_地域包括ケアシステムに求められる歯科医療

#6_歯科医療 × テクノロジー

#7_日本歯科医療への提言 前編

#8_米国歯科医療のエコシステム

#9_歯科医師 × X の可能性 Interview with Makoto Obata

#10_歯科医療の研鑽のこれから Interview with Akiyoshi Funato

#11_歯科医師会と歯科医師連盟の真価 Interview with Hideto Takahashi & Minoru Sunakawa

#12_日本歯科医療への提言 後編

という構成で、8月号がその#5に当たります。執筆には、書きながら次を考えるスタイルと、先に全てを設計してから書き始めるスタイルとがありますが、今回は後者のパターンを取っています。

#1-6で、国家というマクロの視点から歯科医療というミクロの視点に集約させていく読者へのインプットを。#7で、#1-6より導き出される提言を行っています。そして、#8では米国歯科医療の実際について描き、日米の複視点を持っていただくことで日本歯科医療を省みるという視座の変化を。#9-11で、歯科医療の各領域において尊敬する先達へのインタビューを通じて見えてきた日本歯科医療のこれからについて描いています。#12は、#1-11を踏まえた再提言であり、#7での論理的提言とは異なる、より歯科医療人の感覚に乗っ取った物にしたいと考えています。

#1-11はまとめて書ききらせていただきました。問題は、継続的に様々なインプットがあり、月単位で思考が前進していくことです。出版直前に微調整させていただいたとは言え今回の#5にしても、読み返して見ると書き直したいパーツがあります。

そういう事情もあり、#12の執筆のみギリギリまでひきつけて、年の瀬に行う予定です。

 

私は文章を書くことが好きです。そして、いつか人生が落ち着いたら、リアルの情報を元に情報を構築していく現在のスタイルと対極のフィクション小説を一冊書いてみたいと思います。この感覚は、自分の好む執筆という作業に、現在と対極のアプローチを取った時に生まれるものへの好奇心から来ています。まっ、現在の私が好む ”かくかくしかじかな文章” で小説を書くと、立派な睡眠薬が生まれる気もしています。

さて話がそれましたが、「#5_地域包括ケアシステムに求められる歯科医療」では、

・ 歯科治療への需要予測

・ 口腔ケア・歯周病治療への需要の高まり

・ 歯科医療が拡大するべき領域

について綴らせていただきました。

機会があれば、ぜひご一読いただけますと幸いです。

明るい未来に向かう歯科医院経営

 

昨日、オフィスウェイブさんの院長塾にて「明るい未来に向かう歯科医院経営 - 社会の動向と歯科医院経営 -」というテーマで講演をさせていただきました。

歯科医院経営において・・・というより、地域の人口動態と需要との相関性が高い産業において、日本社会の動向を背景にその産業の変遷予測を知った上で、自身がビジネスを行っている地域の特徴を考慮して、経営に落とし込んでいく必要があります。

日本歯科医療は今まさに、転換期の入り口にいます。

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口腔と全身健康との関連性が重要視され始めた結果、

 

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歯科領域の重要性が社会的に認められ、2017年、2018年の骨太の方針にも盛り込まれました。

 

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先人達の不断の努力の結果、日本歯科医療が向き合う疾患や社会から求められる歯科医療のあり方にも変化が出てきています。いかに、これまで先人達が蓄積してきた歯科医療の残すべき部分を大切に引き継ぎながら、歯科医療全体として歯科医療の社会的価値を向上させていくかが問われています。

 

国民皆医療保険制度に組み込まれている以上、国家・国民への価値に立脚しなければ、歯科医療に面としての成長はありません。

その価値にのっとり、かつ業界を繁栄させ得る歯科医療としての未来への具体策が政策として取り上げられ、政治にて採択されることが大切です。

シックケア単体からヘルスケアとシックケアのバランスに医療全体が変化していこうとしているこれからの時代において、歯科医療としての適切な主張は、歯科医療産業のためという枠を超えて、国家・国民のためのものとなります。

そこにおいて、日本歯科医師会・歯科医師連盟の果たすべき役割はこれまでの時代以上に重要になり、業界団体として正しく強くならなければいけません。

 

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また、日本国の歯科医療においてこれから10年で起こり得ることには、地域ごとのタイムラグや違いが生じます。

 

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我々、歯科医師は何を考えて行動してくべきか・・・、歯科医院経営になにを取り込んで行くべきか・・・そういう話をさせていただきました。

 

日本歯科医療は、ヘルスケア・・・生きる力を支える医療の代表として、これからの時代に “医療の中の歯科医療” として大きく花開いていく可能性を有しています。

希望の道標

帰国して3年の時が過ぎました。

この間、起業家としての素晴らしい経験も、悔しい思いも・・・色々ありました。ただ、生きていることを強く実感させられるこの生き方は、自分の性質にあっていると感じています。

ここまでブログを停止していたのには理由がありました。ビジネススクールの学生として自由に文章を書いていた時代と、歯科医療従事者専用のウェブメディアを運営しているその後では、スタンスが違いすぎたということ。WHITE CROSSを前進させることに集中する日々の中で、このような形式での情報発信のプライオリティーが低かったことなどがありました。

まだまだ走りつづけるステージにありますが、WHITE CROSSが生まれるまでのストーリーであるUCLA留学記とは分けて、私と副代表の田代で日々の考えなどを記録していきます。

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臨床からは離れていますが、私は自分が歯科医師であることに誇りを感じています。日本歯科医療は、その社会的価値を高められる時代への転換点にあります。

また、仕事を通じて数多くの素晴らしい歯科医療人の方々に出会わせていただきました。多くの方々が、日本歯科医療に良いものであってほしいという共通の願いを持ち、それぞれの立場で歩んでいました。

多くの方々にとって、そして国家・国民にとって希望が持てる歯科医療界であるようにという願いを込めて、「希望の道標」というタイトルでブログを再開いたしました。

丁寧に記載をしていきますので、よろしくお願いいたします。