本日発売のプレジデント誌にて、インタビューを掲載していただきました。歯科医師として表紙タイトルだけを見ると「ぐむむっ!」となるのですが、内容自体は歯科医療を、概ね真っ当にとらえていると思います。
例えばタイトルが『知っておくと得する歯科医療』とかであれば、日本中の歯科医院でパウチされたりして今でも大切に待合室に置かれている2012年11月12日号の『「リタイヤ前にやるべきだった・・・」後悔トップ20』のように、日本中の歯科医院の待合室に長く大切に置かれるものになったかもしれないな・・・とか思います。
私自身は、現代の歯科医療の全体像についてインタビューを受けましたので、
・ ニーズの変化
・ 口腔の全身健康への影響が世界的に認知され始めていること
・ Experience Based Dentistry と Evidence Based Dentistryの価値
・ 顕微鏡歯科治療において日本は世界の歯科医療をリードしていること
・ 歯科医療が歯科のみで完結する医療の提供に集中する歯科村をでて、「医療の中の歯科医療」に変化していく社会的必要性
・ 今後も歯科医師がAIや機械にとって変わられることはありえないこと
などについて話をさせていただきました。
個人的には、元内閣官房内閣審議官の香取照幸さんの「予防医療で医療費は削減できるのか」という記事が良かったです。私自身、『日本歯科医療への提言 #2 医療・歯科医療のこれから 』において、”「予防・健康管理」については、実は、明確な経済効果が測定されておらず、エビデンスがない施策とされている。”と記載しました。その一方で、人生100年時代を迎える日本国においては無視できない施策であり、医療の最適化と共に推進されるべき施策です。そういう意味合いで、多くの歯科医療従事者に、大切な視点として読んでいただきたい良記事と感じました。
私はメディアに出させていただく際に、「一部のモラルハザードが極端にとりあげられてしまうのが医療ですが、歯科医師の大半は真摯に生きており、歯科医療が良いものであってほしいと願っている。」という事実を伝えるようにしています。
一部理解に苦しむ記事もありましたが、全体として、歯科医療に対する社会からの風向きが少しづつ良い方向に変わってきているな・・・と感じられます。
ポジショントークではなく、歯科医療への社会からの期待は高まってきています。歯科医療界として適切に変化していくことが求められています。